添削から学ぶ間違いやすい文法・構文例 助動詞編 翻訳の学び方には人によって様々なやり方があります。ここでは受講生の添削例からどのような間違いがあるのかを見てみましょう。「なんだ、知ってるよ」でなく、意外と犯しやすい問題ですから、十分使いこなせるようにしましょう。
☛ 今回は助動詞を取り上げました。
● 「~するものと信じます」ですから、We
can believe that……..では相手に「信じている」ことが伝わりません。
canは不要です。
● 「ご招待致したいと存じます」とかなり丁寧ですから、貴訳のWe
will invite…….では「招待するつもりです」という意思表示をしているに過ぎないと相手に取られますので、ここはWe
would like to inviteとします。
● 基本構文を覚えましょう。「当社は~したい」We would like to do ~、「当社は
貴社に~して頂きたい」We would like
you to do~。 その疑問文は、Would you like
us to change~?となります。
● これは基本中の基本です。条件、時を表す副詞節、つまりwhen he comes…../ if he comes….には未来時制を示す助動詞は絶対使用しません。
● 一語の副詞の位置は、主語と動詞 / 助動詞と本動詞のそれぞれの間です。したがって、未来の助動詞willと本動詞beの間に来ます。
We
clearly grasp our clients’ needs.
We will
always be responsible………
● 推測の場合、時制にうるさい英語では、必ず未来形にしなければ誤訳となります。日本語は時の副詞で動詞はそのままの表現が多いのですが、英語では不可です。
例:彼は
来年50歳です。 He
will be 50 years old
next year.
また、これからする未来のことはすべて未来形にします。たとえば、
「送ります」の時制は明らかに未来で、話し手の意思を示すwill sendになります。現在時制は習慣的行為を表すことがあります。
● 「~することにした」と決意した場合、decided to do……..。
強い意志を表すshallが用いられるのは、特殊な場合のみです。
● 相手側に何かを依頼する丁寧表現は、どの程度までにするか状況によります。
また、相手に対して丁寧表現を使うことを間違えないように。
Would you mind trying…….? youが試用する
May we try……..? weが試用する
● 人の気持ちを推測して言う場合、助動詞might(mayより弱い推測)を使います。
He
might be sorry for that now.
● “意思未来”のwill:意思や覚悟を表すので、wouldを使うと曖昧で薄弱になり、相手に「やってくれるのかどうか」不安を与えます。
「~させます」と断言している場合、“意思未来”のwillが必要です。
We
will have our resident employee in your country visit you at an appointed time.
● 「~くだされば、幸いに存じます。」というビジネス上の頻出文は日英とも重要表現ですから、慣用文として慣れましょう。
We would appreciate it if
you could/would……
(We would be pleased……)
● We, therefore, would recommend with confidence these machines……..
* “with confidence”ですから、wouldを入れると逆に「自信の無さ」になります。
● We
will pay the equivalent of two months’ salary as a special bonus.
*willを使う╱使わない:“習慣的行為”ではありませんから、これからの行為ですからwe
will payとします。
● I thought it
would be hot, but it was rather cool.
(推定のwould)